最近キチガイの人と接することがたびたびある。基本的に会社では外部の人と接触することのない部署にいるのだけど、数少ない機会を狙ったかのようにキチガイが僕に話しかけてくる。からまれ癖が付いてしまった。
昨日なんかは会社以外でからまれた。通勤のときはいつも、会社のすぐ近くにある大きい公園を横切っていくのだけど、朝そこを自転車で通っていたら「ここは自転車通ったらいかんがぞ!」と怒鳴っている柴犬を連れたおじさんがいた。キチガイがおると思いつつ前を通り過ぎようとしたら、僕の顔を見た瞬間、もう腹にすえかねたという感じで一段階テンションをあげて「自転車で通ったらいかんと言ゆうろうが!」と怒鳴って持っていた杖で殴りかかってきた。
僕はたまにこの日記に嘘を書いているので、この話を信じてもらえないのではないかと心配なのだけど、本当に殴りかかってきた。公園とはいってもグラウンドや芝生ではない通路だし、自転車禁止の看板があるわけでもないのでたぶん自転車OKなんだけど、おじさんは僕を悪と決めつけて殴ってきた。
やばい、と思ったけど、おじさんの杖はスーパーでも売っていそうな安い木の杖ではなく、登山に使うような金属製の軽そうなやつで、下のほうに雪などに噛ませるための?星型のものがついているやつだった。伸び縮みのきくやつではなかったけど、2〜3000円はするんだろうか。安物のほうが重いから、殴られると痛いのだけど、金属製のものならそれほどでもないだろうと思った。
それから、杖の軌道なんだけど、この場合一番やばいのが「突き」だ。「突き」で自転車のスポークに杖を差し込まれるのが一番怖い。自転車は急停止させられて転倒してしまう。また、体を突かれてもやはり転倒してしまう可能性が高い。おじさんの杖の軌道はやや斜め上から横に払うような感じだったので、よっぽどじゃない限り転倒は免れそうだった。
また、おじさんの片手は連れていた柴犬のリードで塞がれていたため、杖は片手持ちだった。そのことも僕を安心させた。
果たしておじさんの打ち込みは軽く、杖は自転車のカゴのあたりで弾かれ、僕はノーリアクションでその場を切り抜けることができた。
柴犬は尊敬すべき主人の、しかしながら明らかに常軌を逸した恥ずべき行動に戸惑い、普段は凛々しく巻き上げているはずの尾を垂れて、キュゥン・・・と声を漏らしながら主人と僕とを交互に見上げていた。
最後の柴犬のはウソだけど、それ以外は実話です。怖いわほんと。
今日はほぼ同刻に、同じところを通ってみたのだけど、おじさんはいなかった。他の人に殺されたんだろうか。