先週は祖父の葬儀だった。悲しいとかいうのは特にない。ただし、そういう自分が悪い人間のように思える。この感情をもって、肉親の死としよう。
葬儀に列席するのは初めての経験だったのだが、とても厳粛な雰囲気だった。こういう場で灰を投げつけた織田信長ってとんでもないやつだなあ、と思った。
僕のいとこも列席していて、この子がまだ5歳なのだが、状況がよく分かっていないらしく、火葬のあと骨を拾う時に「おじいちゃんどこへ行ったの?」と言っていた。それを聞いた60歳ぐらいの火葬場の職員が「おじいちゃんはお星さまになったんだよ」と言った。
僕は「え、マジで?」と言いそうになった。これは「え、マジで?お星さまになったの?」の略ではなくて「え、マジで?こんなこと言う奴いるの?」の略だ。こいつは最低だ。
「星になったんなら、火葬の代金いりませんよね」とでも言えばよかっただろうか。ともかくああいう厳粛な場では、人がダイレクトにものを言ったり批判したりできないことにかこつけて、ナルシストみたいなことを言って悦に入る奴はいやだな、と思う。
ともかく、今度いとこには宇宙についての本を買ってあげて、人が死んで星になるわけではないことを教えてあげないといけない。