「ヘルライド」を見た。
バイクを買ってから1月半くらい過ぎたけど、最近バイクって危ないなあ、と思うようになってきた。事故なんかももちろん危ないんだけど、精神的にヤバいところがある。
「ヘルライド」で「瞑想に行く」と言ってバイクを駆り、麻薬を摂取する場面がある。バイクのことを知らなかったら、麻薬の場面にだけ注意がいくところだけど、その前段のバイクに乗る行為も重要なのだと思う。
バイクの「ドドドドド」という鼓動に身を委ねて孤独に長時間走ることは、どうやら坊主が「なんみょーほーれんげきょー」と唱えながら木魚を叩くことに似ていて、極端に内省的な精神状態に到達するための方策のように思う。
イージーライダー」の2人もバイクにずっと乗っている。単に旅行のツールとして、車じゃなくてバイクなのは好みの問題で、彼らはバイクに乗っているんだろうと思っていたが、違うのかもしれない。バイクは麻薬と同列の、特異な精神状態に至るためのツールなんだろう。
日本でバイクが反社会的な雰囲気をもっているのは、80年代?に暴走族が社会問題化して、バイクは反社会的な乗り物で危険というレッテルが貼られたから、ではないかと思うけれど、もっと深い部分で、本質的にバイクは、反社会的というか脱社会的というか、社会から外れたところでの個を強調するものなんだろう。それは社会にとっては脅威なんだろう。
バイクに乗るということの精神性。危ない部分があると思う。