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「ヘルライド」を見た。
バイクを買ってから1月半くらい過ぎたけど、最近バイクって危ないなあ、と思うようになってきた。事故なんかももちろん危ないんだけど、精神的にヤバいところがある。
「ヘルライド」で「瞑想に行く」と言ってバイクを駆り、麻薬を摂取する場面がある。バイクのことを知らなかったら、麻薬の場面にだけ注意がいくところだけど、その前段のバイクに乗る行為も重要なのだと思う。
バイクの「ドドドドド」という鼓動に身を委ねて孤独に長時間走ることは、どうやら坊主が「なんみょーほーれんげきょー」と唱えながら木魚を叩くことに似ていて、極端に内省的な精神状態に到達するための方策のように思う。
「イージーライダー」の2人もバイクにずっと乗っている。単に旅行のツールとして、車じゃなくてバイクなのは好みの問題で、彼らはバイクに乗っているんだろうと思っていたが、違うのかもしれない。バイクは麻薬と同列の、特異な精神状態に至るためのツールなんだろう。
日本でバイクが反社会的な雰囲気をもっているのは、80年代?に暴走族が社会問題化して、バイクは反社会的な乗り物で危険というレッテルが貼られたから、ではないかと思うけれど、もっと深い部分で、本質的にバイクは、反社会的というか脱社会的というか、社会から外れたところでの個を強調するものなんだろう。それは社会にとっては脅威なんだろう。
バイクに乗るということの精神性。危ない部分があると思う。
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バイク納車。色は黒。ロゴは金色なので、ピアノみたいな印象を受ける。
土日はずいぶん練習した。最初はギアが入りにくかったが、徐々にスムーズに入るようになってきた。
今日は幡多まで帰ってきた。土佐市で休憩していると、おじさんに話しかけられた。「メグロかと思った」「いやあ、インドのバイクです」「気をつけて」「どーも」
小雨がパラついていて、60キロぐらい出すと肌にあたって少し痛いくらいだったが、須崎のあたりで止んだ。ならし運転中なのでスピードが出せないため、車に後ろにつかれる度に退避所等に寄ってやり過ごした。
窪川をすぎると車がずいぶん減ったので、快適に走れた。四万十市に入ると正直ほっとした。
家に直接帰らず、しばらく四万十川沿いを走った。赤鉄橋下の広場に止めて、ベンチに座ってじっくりバイクを眺めた。停止したエンジンが、火の消えたストーブと同じように、時々チン、と小さな音をたてる。
明日は少し早く起きて、出勤前に走ってみようと思う。
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出張から帰ってきた。
エンフィールド見てきた。いい。納品が待ち遠しい。
KLASICAに行ってきた。下北沢の、駅からはそこそこ近いけど、人通りのない所に分かりにくい小さな小さな店を構えている。最初木曜日に行ったのだけど、定休日だった。かんぬきがかかっていたのがなんか良かった。
金曜日に再び行った。開店は3時から9時までと確認していたのだけど、3時過ぎに行ってもまだかんぬきがかかっていた。あれ?と思ったけど、もう少し後で来てみようと思って、そこら辺をブラブラして、4時過ぎにまた行ったらかんぬきが外れていた。オオ〜と思って、ドアを開けようとしたら、鍵がかかっている。すぐに店の人が出てきて開けてくれた。すいません、ちょっと買い物に出ていて・・・とのこと。なんかいいなあ、と思った。田舎みたいなアバウトさだ。
革小物を購入。財布ぐらいの大きさのスイス軍の薬莢入れみたいなものを買ったので、バイクにつけようと思う。
EELにも行ってきた。これまた駅から遠い、よくわからないところにある。こういう、いいモノを作る気はあるんだけど、繁華なところに店を出すのはいやだ、みたいな店はなんか惹かれる。ほかに客がいないのもいい。
仗助くんなら曲がれる!曲がりきってやる〜!
写真はBULLET350Classic。いわく、バイク界のシーラカンス。いわく、奇跡のバイク。
最初は写真で見てかっこいいと思ったのだけど、調べてみると、1950年代からほとんど進化していないバイクらしい。インド製で、よく故障する。スピードが出ない。3000キロまでがならし運転で60キロ以上だしたらダメ。
調べるほどにめちゃ欲しくなる。だけど自分はバイクの免許持ってない、ということで、昨日自動車学校に入校して、今日から講習受けてる。講習車はCB400。速い。
ぐにゃぐにゃしたカーブの連続でこけた。ヒザを軽く打った。楽しい。